【追記2018年10月25日】【追記2020年1月9日】
毎年冬になると猛威を振るうインフルエンザ。罹らないようにするには、流行りが始まる前に予防接種を受けておくのが効果的です。
今回は、インフルエンザの概要と予防接種の時期、副作用、そのワクチンの効果についてお話ししていきます。
Contents
インフルエンザとは
- 定期接種B類疾病(個人予防をするための予防接種)
定期予防接種B類疾病の対象者は、65歳以上の人もしくは、60~64歳で、HIVを患っている、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される人です。
それ以外の人は任意接種です。
インフルエンザ(Flu)は、飛沫感染、空気感染を起こす感染力がとても強いウイルスで、人から人へ感染していきます。
潜伏期間が1〜3日を経て、鼻水や喉の痛みなど軽い上気道炎の症状からはじまって半日〜1日で、悪寒、高熱、関節痛、全身の倦怠感などの症状が現れるのが特徴です。
インフルエンザをかかって免疫が下がった時に、2次感染をおこし、肺炎など引き起こす可能性があります。高熱により脱水症状になりがちなので注意が必要です。
合わせて、こちらの記事も参考にしてください!インフルエンザ時には脱水症状を防ぐ!オススメな飲み物とは
また、脳が障害されておこる病気の脳症をおこすこともあります。
インフルエンザ脳症について
インフルエンザ脳症は頻度の高い合併症ではないのですが、毎年の感染者の母数がどうしても多いので、併発してしまう可能性があります。かかると死に至るまたは、後遺症になる確率が高いです。
症状としては、けいれん、意識障害、異常行動などで、脳症の8割が発熱した1日以内に発症する頻度が高いことが分かっています。
インフルエンザにかかって脳症の症状がある場合はすぐに大きな病院で経過をみることが大切です。
脳症にならないためにはインフルエンザにならないように予防することが一番大切です。
咳やくしゃみはどのくらいインフルエンザウイルスが含まれているか?
インフルエンザに感染した人のくしゃみや咳は周囲に撒き散らしてしまいます。
1回のくしゃみで約200万個、咳では約10万個飛沫すると言われています。
インフルエンザ患者が病院に入院している場合には院内感染が簡単に広がるためその患者は隔離され、個室に移動した後に、清掃と換気を十分に行われるのです。
また、症状が治まるのを確認してから3〜4日は同室に入院できません。そのくらい咳やくしゃみからの感染を医療機関では徹底しています。
インフルエンザの予防接種はいつから?
インフルエンザウイルスは変異しやすいことが特徴です。毎年WHOから今シーズンに流行するであろう4種類の型を特定して保健機関(日本だと厚生労働省)に推奨します。
参考:今(2018〜2019年)シーズンのインフルエンザワクチン(予防接種)について
そこから協議を経てワクチンを作りますが、その型が違えば予防接種したからといって必ず防げるものではありません。
しかし、インフルエンザの予防接種を受ければ、その型に上手くはまれば、感染後に発病する可能性を低く抑えることができます。
また、ここが予防接種をするポイントとなりますが、ワクチンは、インフルエンザになった場合の重症化を防ぐ効果もあります。
従って、ワクチンの接種は受けたほうが結果として感染する確率を確実に下げることは間違いありません。
それでは、いつから受けるのが良いでしょうか?
昨年にワクチンを打った方でも今年は流行する形が変わっているため効果は期待できません。インフルエンザに感染する確率を下げたいのであれば、毎年忘れずに接種する必要があります。
予防接種の時期というのは特に決まっていませんので、それぞれの判断で受けることになります。ただし、受けるのに良いタイミングというものはあります。
そもそも予防接種の効果は接種してすぐには現れません。免疫を獲得するのに、接種後だいたい2週間ほどかかります。
また、人により多少は変わりますが、ワクチンの効果については半年程度継続すると言われています。
インフルエンザは、毎年11月から3月頃まで流行しますので、10月頃に受けておくのがベストなタイミングといえるでしょう。
インフルエンザのワクチンは生後6ヶ月以上であれば接種可能です。予防接種は、子供だけでなく家族全員でやったほうがいいです。
また、12歳までの子どもは2回の接種が必要です。その理由として、子どもは1回の接種では必要な免疫を獲得することができないためです。
1回目と2回目は4週間あけるのが望ましいとされていますので、こどもの場合は9月ごろに1回目の予防接種を受けることをオススメします。
確かに、インフルエンザは形を変えやすくワクチンが効果ない場合がありますが、感染する確率が下がるならやるにこしたことはないと思います。
インフルエンザワクチンの効果は?
インフルエンザの予防接種で起きる副作用と感染リスク
病院にいって医師に相談をすると副作用がおこない可能性はゼロではないけれど、感染してしまったほうがよほど大きなリスクがあると言われます。
実際の副作用では、小さいものであれば注射をしたところが腫れてしまったり、注射をうったあとに倦怠感や熱っぽさを感じることがあります。
さらに、厚生労働省の報告書では以下のことが取り上げられています。
・インフルエンザワクチンを接種後、死亡し、ワクチンと因果関係がある可能性があるとして報告された件数は2012年〜2016年の間で6件です。
・ショック、アナフィラキシー様症状がでるケースがあります。(発疹、じんましん、赤み(発赤)、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難等)
・重い副反応として、ギラン・バレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、血小板減少性紫斑病等が報告されています。
高熱が1週間くらい続いて悪化すると脳炎になったり、免疫力の弱いお年寄りや、幼児の場合は肺炎になったり脳炎で命を落としてしまうこともあります。
従って、ワクチンの副作用による重症化よりも予防接種を打ってインフルエンザの重症化を防ぐほうがリスクは低いと言えます。
万が一、インフルエンザの予防接種をうったあとに、体調が崩れたときはすぐに病院にいって事情を説明するなど対処することをオススメします。
インフルエンザの治療としてタミフルと副作用について
2007年にインフルエンザにかかりタミフルを使用した副作用で、子供が突然走り出しベランダから飛び降りるという異常な行動がでたと報告されました。
タミフルはインフルエンザ進行を抑えるために有効であることは確かです。しかし、今でもタミフルの副作用であるかどうか因果関係は分からないという結論にいき着きました。
従って、厚生労働省は10代のインフルエンザ患者にはタミフルを原則使用しないように指示をしています。但し、以下の場合に当てはまる場合を除いています。
・インフルエンザのために重症になる可能性が高い小児など、症状を短縮させることで利益になる場合(心臓病などの持病をもっているなど)
・重症インフルエンザの健康小児の場合
・インフルエンザによって不利益を被る特別な環境や家族、または、社会的な状況の場合(特別な試験を受ける受験生など)
まとめ
インフルエンザのシーズンになる10月頃には家族みんなで予防接種を受けることによって、感染する確率を下げることができます。
ワクチンの副作用と感染してインフルエンザ脳症などの重症化を防ぐためにも予防接種は推奨されています。
感染した場合には、タミフルなど抗ウイルス薬を使用して2次感染させないようにしましょう。
その他の予防としては、人ごみを避けること、手洗いやうがいを欠かさないこと、次亜塩素酸水の除菌剤を使用して人が触る部分に吹きかけて全体のウイルス数を減らすことが効果的です。
睡眠不足やストレスで身体の抵抗力を低下させず食事で自分の免疫もアップさせましょう!
以上、インフルエンザワクチンの予防接種はいつから?ワクチンと副作用についてご紹介しました。