重症化する感染症予防のためのワクチン接種の歴史から現在の現状

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予防接種の歴史の本

【追記2018年5月21日】

1897年に日本で、伝染病予防法という伝染する病気を撲滅することを目的とした法律が制定されました。

その内容とは、清潔にすることや消毒法などもありましたが、感染が強い菌やウイルスに対しては隔離をすることがメインだったそうです。

20世紀の前半までは感染症に対して、一般の人たちは、受動的にしか動くことができませんでした。

パンデミックが起きた時に、いつ自分が感染するか分からないという不安、感染してもまだ確立していない治療法や薬を使用していました。

昔と今を比較すると飛躍的に医療が発展しており、日本は先進国の中でも特に医療が進んでおり、私たち日本人はその恩恵に与かっています。

そこで、医療制度がどのような流れで改善して、生活の質が向上したか。

その要因について予防接種の歴史から今現在についてご紹介したいと思います。

そもそもワクチンとはどんなもの?

私たちの体には外部から侵入してきた微生物やウイルスなどを排除する免疫機能が備わっています。

外部から侵入する微生物が小さければ小さいほど排除されやくいです。つまり、寄生虫、細菌、ウイルスの順で排除されやくなります。

病原体が体の中にいると感染するため、それらが人体に存在する時間が少なくなれば、病気は早く完治し、すぐに排除できれば感染症は発症しません。

日人の免疫の能力として一度侵入してきて排除したことがある微生物を覚えており、2度目に同じ微生物が侵入してきた時には排除する仕組みになっています。

これを利用したのがワクチンです。人に悪さをしないように不活化した微生物や弱毒化した微生物を接種することで、前もってその病原体に対する免疫を作ります。

補足:ワクチンは細菌のものもあるが実際はウイルスに対するものの方が多いです。

ワクチンにおける感染症予防の歴史

1945年、第2次世界大戦が終わった時代の日本は上下水道の不整備、医療機関が少ないこと、人々の感染症予防の知識不足など多岐にわたる原因で、感染症が蔓延しやすかったです。

ただでさえ、戦争によってたくさんの人が亡くなったこともあり、感染症の流行をできるだけ少なくして、死亡者を減らすことが大きな課題でした。

終戦から3年後、病気の蔓延させないこと、感染症の症状の軽減させる目的で、予防接種法が初めて制定されました。

痘瘡(天然痘)、ジフテリア、腸チフス、パラチフス、発疹チフス、コレラ、百日咳、結核、ペスト、猩紅熱、インフルエンザ、ワイル病の12疾患が予防接種の対象となりました。

当時の予防接種は、絶対接種しなければいけないという『義務接種』でした。義務を守らなければ罰金を支払わなければいけなく、重い場合には逮捕もできました。

補足:義務接種を怠った人は、3000円以下(当時のお金)の罰金でした。

しかし、1960 年代後半に入ると、予防接種をしたことによって脳炎を起こしたなど健康被害が問題化していき、国の責任を認めて損害賠償の支払いをしました。

確かに、日本でもワクチンの効果は現れており、感染症の患者数が減少していましたが、予防接種事故集団訴訟裁判がいくつも行われている中で、もっと安全な予防接種のやり方に変える必要性が出てきました。

そこで、1994 年に予防接種法が改正され、予防接種は義務接種ということをやめて、努力義務に変更されました。

この法律は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために公衆衛生の見地から予防接種の実施その他必要な措置を講ずることにより、国民の健康の保持に寄与するとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする。

引用予防接種法第一章、第一条

ワクチンの予防の本

日本と世界のワクチン接種の現状

2013年には一類疾病をA類疾病に、二類疾病をB類疾病に名前を変えました。

2017年現在における定期接種の分類はこちらです。

●定期接種A類疾病(一類疾病)集団の感染症予防のため

インフルエンザ菌B型、肺炎球菌、B型肝炎、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ、水痘(みずぼうそう)結核、(麻疹)はしか、風疹(ふうしん)、日本脳炎、ヒトパピローマウイルス(HPV)

→インフルエンザ菌と肺炎球菌について詳しく知りたい方はこちらの記事から

●定期接種B類疾病(二類疾病)個人の感染症予防のため

インフルエンザウイルス、大人の肺炎球菌

●任意接種

母子のB型肝炎、ロタウイルス、ムンプスウイルス(おたふく風邪)、 A型肝炎、大人の破傷風ウイルス、髄膜炎菌、黄熱ウイルス、狂犬病ウイルス、大人のジフテリア

厚生労働省の定期摂取のスケジュールについてまとめているページが参考になりますので、確認してみてください。

参考 https://www.niid.go.jp/niid/images/vaccine/schedule/2016/JP20161001.png

ワクチンの健康被害に対する訴訟が繰り広げられる中で、欧米諸国と比較するとかなりの遅れをとっています

WHOによると世界基準では予防接種の推奨をしているけど、日本は定期接種には良いていないものがいくつかあります。

・インフルエンザウイルス(65歳以上はB類疾病に入っています)

・ロタウイルス

・ムンプスウイルス(おたふく風邪)

また、2020年までにより公平にワクチン接種を受け、何百万人もの死亡を防ぐグローバルワクチン行動計画(GVAP)を決め、2017年5月、194カ国の厚生労働大臣がこの決議を支持しました。

今まで以上に、既存にある予防接種を人類に行き渡らせること、新しいワクチンの導入すること、次世代のワクチンや技術開発を促進することに繋がり死亡者を減らすことができます。

参考 http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs378/en/

参考 http://www.who.int/features/factfiles/immunization/en/

しかしその一方で、日本では、ワクチンの認可を受けても導入時間がかかる、定期予防接種に入らない、接種回数が少ないなど危険な感染症に対して過剰なゼロリスクによってワクチンの普及が遅れているのが現状です。

現在の日本の人口は、65歳以上の人は4人に1人を超えてさらに、2035年には3人に1人になる超高齢社会に入ると予想されています。

国で賄っている医療費が増加の一途をたどっており、これからの医療は、病気になってから治療ではなく、予防にも注力して、健康で長生きできる「生活の質」を高めていくことを目指しています。

そのためにも、正しい知識を知って一人一人が行動できる社会になるようにインフル・ノロペディアを通して発信していきたいと思います。

まとめ

戦後、予防接種法が制定され、12種の疾病が対象になり効果が出ていましたが、ワクチンの副作用により健康被害も出てしまったという歴史がありました。

そこで、今では、予防接種を義務接種から努力接種に変更され、副作用のリスクを知った上でできるようになりました。

また、世界的にもワクチンの技術開発が促進し、日本でもより安全に予防接種ができるようになりました。

定期接種だけでなく、任意接種も受けることを推奨します。そして、WHO基準まで日本も早く追いついて病気が少なくなり予防が当たり前になることを願います。

以上、重症化する感染症予防のためのワクチン接種の歴史から現在の現状についてご紹介しました。

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