ノロウイルスにかかった時の飲み物!ポカリや経口補水液がオススメな理由

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脱水症状の時の飲み物

ノロウイルスに感染してしまうと、おう吐や下痢などの症状によりかなりつらい思いをすることになります。

厚生労働省の「食中毒統計」によると原因別食中毒患者合計数は、22,889人で、そのうちの55%12,667人ノロウイルスによって集団食中毒起こしています。

発生件数当たりで計算するとノロウイルス1件発生すると36.2人で、その他の原因が13.7人なので感染力の強さが分かると思います。

補足:データは、平成2010年〜2014年の平均の数字です。

集団感染を大規模に引き起こすウイルスの代表がノロウイルスです。

症状が出た場合には、周囲にいる家族などもウイルスに感染しないように2次感染のしっかりと対策をすることも大切です。

Contents

ノロウイルスには要注意!毎年感染する可能性がある

ノロウイルスの症状としておう吐は1日か2日程度で治まる傾向があります。

下痢に関しては長ければ2週間程度続くこともありますが、基本的にはそれよりも短い期間で症状が治まります。

症状は個人差もあるため、油断はできませんが、特に高齢者や重度基礎疾患を持っている人、赤ちゃんは症状が通常よりも重症化する場合があります。

ノロウイルスにはたくさんの種類があります。種類が違ったとしても感染力が強いので、今年なったから来年や今年ないわけではありません。

よく言われるのが、「ウイルスを取り込めば免疫がつくから子供には病気させたほうがいい」などです。 

確かに、一般の細菌やウイルスを取り入れると免疫がついていくのは事実医学的なエビデンスがあります。

しかし、ノロウイルスに関しては免疫をつけても、種類がたくさんありすぎるので、意味がありません

これはインフルエンザにもいえますが、感染する前に予防することが一番です。

しかし、いくら予防策を張り巡らせてもかかってしまうことはあります。その時の飲み物についてお話しします。

治療薬のないノロウイルスに感染した時避けるべき飲み物

嘔吐や下痢、発熱などの症状を引き起こす「ノロウイルス」には効果的な治療法や治療薬がありません。

これは、ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬が存在しないためで、対症療法を行うのが適切であるとされています。

中でも脱水症状の防止は最優先事項であり、飲み物による水分補給は欠かせません。

ノロウイルスに感染した場合、あまり食べ物や飲み物を体が受け付けません。

感染中は下痢などを繰り返すため体内の水分を極端に失っていきます。

特に、コーヒーや炭酸飲料は胃や腸に対する刺激が強く負担が大きくなるので控えましょう。

補足:オレンジジュースなどの柑橘系や牛乳の脂肪成分は腸に負担になるのでオススメしません。

ノロウイルスの時にはポカリがオススメ

そこでお勧めの飲み物として挙げられるのがポカリです。

ポカリはカロリーが高めな反面、血液内への吸収速度は遅いので血糖値が極端に変化することはありません。

また、マグネシウムも含まれているのでノロウイルス感染中に発症する痙攣の防止も期待できます。

なお、水分補給を行う分ノロウイルスを体外へ排出するのを促進することができます。

飲食がまだできる状態であれば積極的に水分補給を行うのが重要です。

ちなみに、冷たいまま飲んでは飲んだ時の刺激が強い為ポカリも含めて飲み物は常温に戻しておくと飲みやすくなります。

また、オススメな飲み方は少し薄めて少しずつ飲むと吸収が早く、胃腸への負担少ないです。

それでも飲み物が飲めない場合は重症化している可能性があるので病院で点滴を受ける必要があるので、医療機関に受診してください。

ノロウイルスの飲み物

ポカリと経口補水液OS-1の違いは何?

経口補水液とは、お塩とブドウ糖を混ぜて、水に溶かしたものです。

経口補水液の場合には、ポカリに比べて体内での吸収率がいいため、水分補給として適した飲み物といえるでしょう。

経口補水液は一般的なスポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、糖濃度が低い組成になっています。通常の水・電解質補給であればスポーツドリンクでも十分ですが、下痢や嘔吐、発熱、過度の(激しい)発汗、高齢者の経口摂取不足による脱水状態には「オーエスワン」が適しています。

引用大塚製薬:http://www.os-1.jp/faq/02/

比較すると、ポカリはOS-1よりも甘くて塩分が少ないと言えます。OS-1は普段から飲むための飲料として作られておりません。

脱水症状がでているもしくは出る可能性がある場合など、病気になった時の飲み物として想定されています。

一気に大量の水分補給をすると経口補水液は塩分が高いため、大量に飲むと塩分と水分のバランスが崩れてしまうため、少量が基本です。

経口補水液のOS-1は水分と電解質が速やかに吸収できるように、組成が調整されています。薄めたり、何かに混ぜたりすると電解質と糖分のバランスが崩れ、吸収速度にも影響が出ますのでそのままお飲みください。甘味をつけたい場合、組成に影響の少ない市販甘味料を用いるとよいでしょう。

引用大塚製薬:http://www.os-1.jp/faq/06/

混ぜるのではなく、ポカリも時間を置いて飲んでいき、吐き気が治まれば、お水やお茶などの水分補給をしても問題ありません。

注意:経口補水液と一緒に薬を飲まないでください。

ノロウイルスの時の経口補水療法で脱水症対策

脱水症状を予防するために経口補水療法という飲み物の飲み方があります。

経口補水液の飲み方として小さい子供の場合にはティースプーン1杯(5ml)を数分おきに飲ませてあげます。(大人はティースプーンではなく一口ずつゆっくりと)

少しずつ飲んで吐かなければ、一回の水分量をあげていってください。

ポイントは最初の数時間できるだけ多くのませてあげることで脱水症状が軽くなります。

この方法は脱水症の治療や予防だけでなく、下痢だけの場合でも有効です。

補足:嘔吐がなく下痢だけならば、原則食事に制限はないので、脂っこいものとか胃腸に負担にならない食事をあげましょう。また、下痢の場合でも半分程度は栄養として吸収されるそうです。

まとめ

ノロウイルスは症状的に大変きつく、脱水症状になりがちなので、水分補給に尽きます。ポカリや経口補水液を上手に使用して水分を摂取しましょう。

ノロウイルスは治療薬がないので、対症療法で症状を緩和させていきます。

但し、無理はせずに、医療機関で診察を受けることや医師にどのように処置したらいいのか、アドバイスを受けるということも大切です。

もちろん、その時に経口補水液の飲み方も指導を受けることをおすすめします。

脱水症状に気をつけること、水分補給をきちんと行うことで症状が治まるまで対策をしていきましょう。