毎年寒くなってくるとあちこちで耳にするのが、インフルエンザの流行です。
学校では集団感染が起こって、学級閉鎖が相次ぎ、仕事をしている両親は会社を休んで看病しなければいけなかったり、自分自身も感染することでどうしても社会的に生産性が落ちてしまいます。
2017年−2018年シーズンは例年よりも流行していて夏場でも感染者が定点医療機関5000ヶ所でも1週間で1000人を超えていました。
学校や会社で予防接種を受けても、残念ながら発症してしまう人もいます。また、今年は、ワクチン増産が遅れたこともあり、ワクチン不足によって医療機関への影響が出ています。
それでは、もしインフルエンザにかかってしまった場合、完治するまでにはどのくらいの日数がかかるのか、学校や仕事は休むべきか、どのようにして家での2次感染を防ぐかについてお話します。
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インフルエンザの発症から完治までの期間
インフルエンザは強い感染力があり、症状も重篤になりやすいので注意が必要です。発症したら仕事や登校を控えるのはもちろん、家族からも隔離する必要があります。
インフルエンザの一番の特徴は、38℃以上の高熱が出ることです。
高熱は人によって3日から一週間ほど続くと言われていますが、予防接種を受けていない人の方が長く続く傾向があるようです。
熱が下がれば完治なのかと言うと、そうではありません。インフルエンザ発症後、3日~7日間は、鼻やのどからウイルスが排出されると言われています。
なので、たとえ熱が下がっても、くしゃみや咳、鼻水が出るようなら完治したとは言えず、人にうつしてしまう可能性は高いのです。
一般に、インフルエンザが完治したと言えるのは、大人の場合は熱が下がってから3日~4日後、子供の場合は4日~5日後が目安のようですが、それと併せてくしゃみや咳、鼻水が出るかどうかで判断するといいでしょう。
予防接種を受けたか受けていないか、発症後に薬を飲んだか飲まなかったかなど、さまざまな条件によって完治までの日数は前後しますが、目安としては発症日(高熱が出た日)から1週間で完治すると考えるといいでしょう。
学校保健法により登校停止
インフルエンザを発症してしまうと、一定の間出席停止になります。
そのため、医療機関による登校許可書を発行してもらわなければ、学校に登校することはできなくなります。これは、インフルエンザが「学校保健安全法」に定められた感染症のためです。
学校保健安全法とは、学校における児童や生徒、教職員の健康を保持増進することを目的に、学校における安全管理や教育活動が円滑に実施できるよう定められました。
インフルエンザを発症した人が、治ったと自己判断で学校などに登校した場合、完治しておらず他の人に感染させてしまう恐れがあるためです。
インフルエンザ感染者は、学校保健安全法に定められている幼稚園から大学、高等専門学校生などに在学している場合、医療機関で完治したという証明が必要になります。
いつから学校に登校できるの?
インフルエンザを発症した人が登校することが可能になる期間は、インフルエンザ発症してから5日間が経過し、熱が下がった後2日間が経過してからになります。
日にちの数え方は、発症が確認された日を「0日目」と数え、翌日を「1日目」とすることになります。3日間が経過し、「4日目」に熱が下がったことが確認されれば、「5日目」を熱が下がった「1日目」と数えます。
翌日の「6日目」が、熱が下がってから「2日目」になり発症してから数えると「7日目」になります。
この7日目に医療機関で登校許可証を発行してもらえば、翌日から学校に登校することができます。
仕事はいつから出勤できる?
インフルエンザの薬を服用したり、解熱剤を使用すると症状が緩和されて元気になることがありますが、それは一時的に薬が症状を抑えているだけで、ウイルスがなくなったわけではありません。
この状態で出勤してしまうとウイルスが活発なままで周囲に感染させてしまうリスクが発生します。ウイルスが完全に死滅するまでは我慢する必要があります。
隔離解除のタイミングは学校保健法と同様に、発症から5日後、解熱後から2日後を目安にしましょう。
これは一般的な目安であって会社よって規則が決まっていることがあるので、上司や総務に確認してみましょう。
薬を飲むと症状が抑えられるので、じっと家にこもっているのが辛くなりますが、インフルエンザはひどい場合は後遺症が残ったり、死亡してしまうケースもあります。あなたが感染源として広げてしまい、大惨事につながるので、周囲からしっかりと隔離して治療に専念してください。
家族へのインフルエンザの2次感染防ぐ
インフルエンザに感染した場合は自分が回復することに注力するのは当然のことですが、家族に迷惑を掛けないようにしなければなりません。
もちろん、家族の誰かがインフルエンザに感染したときは感染者を隔離することで看病する家族に感染することを防ぐことが大切なのです。
家族の一員がインフルエンザに感染したときは、まず感染者本人を隔離することが必要です。
感染経路は飛沫感染が多いため、必ずマスクを付けさせて個室で看病することを心がけます。
マスクで飛沫を防ぐと同時に、個室に隔離しておくことで空気感染をできる限り防ぐためです。しかし、看病をする家の人もマスクの着用は空気感染を防ぐことはできず、感染者がマスクをしているならば飛沫も抑えることができるためしなくても問題ありません。
さらに、感染した本人と共有することになるトイレや洗面所の除菌を徹底します。
除菌剤は次亜塩素酸を使用したものが効果的且つ、安全性も高いため使い勝手がいいでしょう。但し、次亜塩素酸水溶液は有機物(汚れ)があると除菌する力が弱まるため、清掃をした後噴きかけるようにすべきです。
感染者が使用した後はドアノブや蛇口のレバーを消毒し、接触感染を予防します。また、個室からトイレや洗面所に行くときにリビングを経由する場合は加湿器(50%〜60%程度を目安)を置いてインフルエンザウイルスの活動力を弱めましょう。
このように、家の中でも徹底すれば家族がインフルエンザに感染する可能性を大幅に下げることができます。
感染者が治った後もまだウイルスが活動している可能性があるため二日間程度は同様の対策を続けることが求められます。
まとめ
インフルエンザになった後熱が下がったからといって会社や学校にはすぐにはいけません。
解熱後2日はしっかり療養に努めてください。インフルエンザの完治する目安は1週間程度で、人との接触を避けて感染者が拡散しないようにすることが大切です。
2次感染しないように家でも除菌やウイルスを除去するようにして対策をおこなってください。
以上、インフルエンザが完治するまで出勤・登校しない!家でも2次感染を防ぐをご紹介しました。